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【医学部受験】模試の偏差値や判定の意義について

偏差値を正しく理解する

医学部受験生で、よく「偏差値を10あげる!」などと偏差値を目標に掲げる受験生がいますが、そもそも偏差値とは何なのでしょうか
効率良く学習を進めるためにも、まずは偏差値について十分理解し、正しく活用できるようにしましょう。

適切に医学部の受験校を選ぶためには、自分が受験生の中でどの程度の順位の位置にいるのかを正確に把握する必要があります。
試験の点数を目安にする人もいるかもしれませんが、問題自体の難易度に差がある可能性があるため、点数だけでは正確に自分の学力を把握することはできません。

テストの難易度、受験生の学力や点数の分布などの条件を均一化させ、受験生全体の中での順位を知ることが出来る数値が「偏差値」です。

偏差値は標準偏差と平均点から求めます。

標準偏差とは、√{(各受験生の得点-平均点)²の総和/受験人数}で求められ、点数のバラつき度合や分布状況を示します。

そして偏差値は、10×(自分の点数-平均点)÷標準偏差+50で求めることが出来ます。

偏差値とは簡単に言ってしまうと、自分の点数は全体の中でどのくらいの順位にいるのかを知る指標です。
偏差値は受験生全体の平均点や点数のバラつきから算出しているため、点数より自分の学力の指標としては適切だといえます。

偏差値で分かる成績順位

例えば、偏差値を10上げるというのは難しいことです。しかし、偏差値を50から60に上げるのと偏差値を60から70に上げるのでは、難易度が大きく異なることをご存知でしょうか

受験生の点数が正規分布している場合、偏差値と人数(割合)の対応は下記のようになっています。右列に、10万人が受験すると仮定したときの順位も掲載しています。(実際医学部の受験者数は近年10万人程度とされています。複数出願可能なため延べ人数だと予想されますが、それでも数万人程度の受験生はいると思われます。)

偏差値50→上位50% 50000人
偏差値55→上位31% 31000人
偏差値60→上位16% 16000人
偏差値65→上位6.7% 6700人
偏差値70→上位2.3% 2300人
偏差値75→上位0.6% 600人

上記の通り偏差値60(上位16%)から65(上位6.7%)にあげるためには2倍以上の集団に入るよう成績をあげなければいけません。つまり、半数を追い抜かないといけないのです。

また偏差値65から70に上げるためにはさらに3倍近く追い抜かないといけないことがわかります。偏差値65というと、ほかの受験生も当然優秀で相当な努力をしていますから、それを3倍近く追い抜くことがどれだけ大変なことかわかると思います

同じ偏差値5の差でも、順位や学力の差で考えると偏差値50と55、65と70では全く変わってくるのです。「偏差値を10あげる勉強法」といった本がでていますが、偏差値50から60にあげる勉強法と偏差値60から70にあげる勉強法は当然全く異なりますから、このような本は偏差値の意義を全く理解していない本といえます。

医学部は最低でも偏差値60以上ですから、そこから上は偏差値が1違うだけでも相当なレベルの差があります

受験校を選ぶ際、偏差値を1でも2でも下げることはとても楽になります。 偏差値 ではなく、人数で捉える感覚をもつことが大切です。

※注意点
上記の表はあくまでも受験生の点数が正規分布したときの場合です。模擬試験等でも正規分布しないことは多いので注意しましょう。

科目数が少ないor多い医学部は注意が必要

受験科目が英数のみの医学部や理科が1教科のみなど、科目数が少ない医学部が存在します。
予備校の偏差値では、受験科目のみで偏差値ボーダーを算出しています。また配点も実際の入学試験の配点で傾斜計算をしています。

例1. 英数のみの医学部(旭川医科大学、弘前大学、秋田大学、島根大学、徳島大学、宮崎大学)
→英数のみの偏差値で算出。
数学65 英語65 化学55 生物55 の受験生の場合、通常型の医学部では偏差値60ですが、英数のみの医学部では偏差値65となります。
ただし、浪人生など理科が得意な受験生の場合はむしろ英数のみの医学部では総合偏差値は下がるため、偏差値ボーダーが高くでているとは一概にはいえません。

例2. 国語がある医学部(東京大学、京都大学、名古屋大学、山形大学)
→国語も偏差値ボーダーに必要となり、医学部受験生は国語の記述式に対策が十分できないことが多いため、偏差値ボーダー以上に実際の合格は難易度が高くなるといえます。

例3. 東海大学医学部(理科1教科のみ)

東海大学医学部では理科は1教科のみとなっています。その場合のボーダー算出方法は、理科の偏差値の高い方で総合偏差値を出しています。
例えば数学65 英語65 化学65 生物45 の受験生がいた場合、通常の理科2教科の医学部では総合偏差値は 60となりますが、東海大学医学部では65となります(生物の成績が無視される)。そのため、合格のための偏差値ボーダーも当然高くなります。
実際の受験層は大手予備校が公表している偏差値ボーダーより下になると考えられます。

例4. 帝京大学医学部(英語必須+数理国から2教科)

帝京大学医学部では英語のみ必須で、数学理科国語のうち2教科の合計3教科という特殊な入試形式となります。
偏差値の算出も同様で計算されます。
例えば数学45 英語65 化学65 生物65 の受験生がいた場合、通常型の医学部では総合偏差値平均は60となりますが、帝京大学医学部では65となります。特に数学を消すことが可能なので浪人生の偏差値はより上がりやすくなります。

当塾での指導経験からも、東海大学医学部、帝京大学医学部は予備校のボーダー偏差値帯は実際の受験層より高くでているといえます

模擬試験の判定を正しく理解する

例えば河合塾の模擬試験の合格判定は大学ごとの偏差値ボーダーをC判定として、そこから2.5刻みで判定を行っています。
例えば河合塾の東京医科歯科大学のボーダー偏差値は70ですから、下記のような判定となります。

偏差値75以上→A判定
偏差値72.5-75→B判定
偏差値70-72.5→C判定
偏差値67.5-70→D判定
偏差値67.5未満→E判定

偏差値がわかれば判定も自ずとわかります。

ここで注意点として、上記表の通り同じ2.5の差でも偏差値70以上と60前後では人数に大きく差があります一律に2.5刻みで算出している模擬試験の判定はあまりアテにならないといえます。
偏差値や判定はこのような方法で算出しているため、試験によっては仮に全教科で満点をとってもA判定が出ない医学部が存在する場合もあります。

2017年第3回河合記述模試の点数-偏差値換算

2017年の当塾の生徒の物理選択、生物選択それぞれの成績優秀者の点数と偏差値を掲載します。

2017第3回河合記述模試
物理選択者 総合偏差値73.7  数学173(72.3) 英語159(72.7) 化学96(75.2) 物理78(74.7)
生物選択者 総合偏差値74.6  数学166(70.5) 英語169(75.4) 化学84(69.4) 生物96(83.2)

例年生物選択の方が偏差値が出やすい傾向があります。生物と物理では得点分布に大きな違いがあるためです。
そういった意味でも偏差値は一つの指標にすぎず、偏差値に一喜一憂してはいけません。

下記に当塾の生徒(卒業生)の大手予備校の模擬試験の成績を掲載していますので参考にしてください。
http://igakubuyobiko.com/page-6/

模試の偏差値・判定についてのまとめ

偏差値とは、自分の点数は全体の中でどのくらいの順位にいるのかを知る指標のことです。
もちろん、受験生の中で自分の実力の位置を知ることは大切ですが、上記の通り偏差値を10上げる!といった目標には何の意義もありません
判定についても同様です。結果を見て一喜一憂するのではなく、「模試で失点した箇所はどこか、またその理由は何か」「これからどのような勉強をすれば成績を伸ばせるのか」を分析することが重要と言えます。

当塾では生徒全員に対し、模試後に分析シートの提出を義務づけています。提出された分析シートは講師が添削し、面談にてアドバイスを行います。
模試後に勉強方法や試験の解き方を分析し、その都度改善していくことで、医学部に合格できる人の勉強習慣を身に着けることができます。

 

 

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