医学部受験の誤った勉強法まとめ

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誤った医学部受験の勉強法や情報本、雑誌、サイトの乱立について

医学部受験人気の上昇に伴い、医学部受験に関するホームページ、ブログ、書籍、雑誌等が年々増えてきています。

最近、医療に関する誤情報について社会問題となっていますが、医学部受験に関する誤情報も受験生および保護者様にとって不利益となりますので対応できる範囲で当記事にて訂正をしていこうと思います。随時更新していきます。

何故医学部受験に関する情報サイト、ブログ、書籍、雑誌等が増えるのか?

とても簡単で、お金になるからです。
医学部専門予備校は非常に高額で、年間平均500万円前後が相場です。医学部専門予備校も年々新しい予備校が設立されています。
予備校は通常広告を出しますが、医学部専門予備校は学費が高いため広告費も当然高額になります。(高い広告費をかけても元がとれるため。)
そのため多くの情報サイトやブログ、雑誌では主に医学部専門予備校の広告を掲載し、広告費をとることで運営しています。

新しくできた情報サイトや予備校はどのようにして医学部受験情報を得ているのか?

ここが最大の問題点なのですが、多くの企業はすでにある既存の情報を編集しなおすだけで配信しています。
医療に関する情報で問題となった点と全く同じです。

そのため、誤った情報が何の検証もされずにそのまま他のサイトや雑誌に掲載されます。

もちろん、しっかり一次情報を入手されている企業もございますが、数としては非常に少ないのが現状です。

実際新しいサイトや雑誌の運営者様から当ホームページにも連絡をお寄せいただく場合がありますが、医学部受験に関することは全く知らないから教えて欲しいというご相談が多数を占めます。
そんな状況で情報を配信するのはいかがなものか・・と思ってしまうのですが、今後も医学部受験に関する新しいサイトや雑誌が設立される傾向は続くと思います。

 

下記の情報はすべて、これまで数百人以上の医学部進学者を指導してきた経験をもとに記載しています。

ほとんどの情報が「単なる個人の体験談」か「よくある情報のコピペ」

これまで多くの勉強法の本や雑誌、ホームページに目を通しましたが、ほとんどの情報が2つに大別されます。

単なる個人の体験談

これはほとんど参考になりませんし、下記にもある通りそのまま真似をすることは非常に危険です。

例えば、小学生のときから算数、数学がずば抜けて得意な人で、現役で東大理三に合格したとします。
そういった人の勉強方法は「青チャートだけごりごり解いていた」「学校のオリジナル数学演習をひたすら解いた」「大学への数学だけをやっていた」など人それぞれ方法がありますが、決してそうした勉強法で数学ができるようになったわけではありません。
元々数学が得意で、恐らくどんな方法で勉強していても数学は問題なかった人が、たまたまその方法でやっていただけにすぎません。

そのため、もしそういった情報を配信している人は、是非当塾で10名でも生徒を指導していただけたらと思います。恐らく一人として理想通りに数学ができるようにはなりません。
(これは指導経験者は誰しもが経験していることかと思います。私自身も指導しはじめた当初は自分の体験を元にして教えていたため失敗していました。)

よくある情報のコピペ

自分で医学部受験の経験もしていない、教えた経験もない人や企業はすでにある既存の情報をコピペするしかありません。当然全く参考にはなりません。

この参考書をやっていれば合格できる はウソ

当塾での推奨参考書は、その問題集・参考書を習得することで
「どれだけ医学部合格の可能性に影響があるか」と
「時間対効果(効率)」
を軸に判断しています。

「これを習得したおかげで伸びた」という個人の主観に基づく判断は参考になりません。

例えば、有名どころでは「数学新演習」「オリジナル数学演習(学校で配布される傍用問題集)」「化学の新演習・新研究」「物理 難問題の系統とその解き方」で伸びたと回答している難関大医学部合格者は多くいますが、大半の場合これらを習得しなくても合格した可能性が極めて高いことがわかっています。

例えば「数学新演習」が理解でき、習得できる受験生はそもそも数学が得意であるため、その問題集をやっていなくても大半の医学部の数学では合格点以上が得点できた可能性がありますし、合格可能性をあげるためには数学ではなく化学や英語に時間を割いた方がよかった可能性も考えられます。
逆に数学の偏差値が70未満の受験生が「数学新演習」に手をだしてもまず理解できないため上滑りを起こすだけに終わります。

 

また、当然参考書選びよりも、その「参考書や問題集をいかに活用するか」「どれだけ徹底した勉強方法ができているか」が大切です。
1つ1つじっくり理解し、暗記している受験生と、ただ解説をさーっと読んで何周か繰り返しただけの受験生では当然成績ののびに大きな差がありますし、何も考えずに丸暗記しただけだと全く伸びないこともあります。

 

「この参考書、問題集をやっていれば成績がのびる、合格できる」という人は、自分の体験のみに基づいた個人の意見か、現場をみて指導していない評論家のどちらかだと思います。

実際受験生の指導をしていれば、「同じ問題集や参考書を使用しているのにこんなにのびに違いがあるのか・・」と思うのが実際のところです。

地頭のいい人は上記にあげた難しい問題集だけをがりがりやっていて合格することも可能ですし、学校の教科書だけをやって合格した人もいます。
しかし、平均的な受験生がより効率よく医学部合格レベルに成績をあげるために最適な参考書・問題集はどれかという視点で参考書や問題集を選んでいく姿勢が重要です。

 

優秀な人の勉強法や合格体験記を真似するのは危険

例えば医学部受験を目指す高校1年生であれば、どういった人の体験談を参考にしたいと思うでしょうか?

よくあるのは、最難関である東大理三や京大医学部、東京医科歯科大学に合格された方の体験談ではないでしょうか。

しかし、最難関医学部に合格した医学生の大半が、幼少期から学力が優れていた人です。
中学受験で開成、灘、桜蔭などの最難関に合格し、さらに中高6年間塾に通うもしくは独学してきた人が多いのが実際のところです。

高校1年生から勉強をはじめた普通の学力の人が、彼らの学習方法を形だけ真似しようとしてもほとんど役に立たないか、逆効果になることも多々あります。

指導してきた経験上、明らかに下記のことがいえます。

・数学の苦手な人は数学が得意な人の真似をしてはいけない
・英語の苦手な人は英語が得意な人の真似をしてはいけない
・物理の苦手な人は物理が得意な人の真似をしてはいけない

これは勉強していく上で最大の落とし穴といえます。

実際、当塾に問い合わせをいただく浪人生で、「現役自体数学のできる友人(先輩)と同じ問題集を使って同じように勉強していたけど、センター試験ですら6割にも届かなかった」という方は多くいます。数学だけではありませんが、特に危険なのは数学、英語、国語の現代文、物理です。

勉強法は「自分で分析を行い少しずつ改善していくしかない」と現時点では思っていますが、もし参考にするなら「いろんなタイプの生徒を指導してきて医学部に合格実績のある人」か、「元々得意ではない教科を伸ばした経験があり、かつ最低数人を教えて医学部に合格させた経験のある人」です。

また、友人や先輩の勉強方法を参考にするのであれば、「その人は元々得意だったのではないか」ということは頭に入れておくようにしましょう。

医学部合格には難しい問題集が必要 はウソ

国公立医学部ではまずセンター試験の得点が重要ですが、当然センター試験に難しい問題は一切出題されません。総合大学の国立医学部では二次試験も標準的な問題が出題されます。また、私立医学部ではほとんどの医学部でスピード重視の問題形式であり、難易度の高い問題はそもそも解く時間がない場合が多く、結局差がつくのは基本的な問題の処理能力(正確さ+スピード)になります。

少なくとも国公立、私立医学部あわせて90%の医学部では基礎力がしっかり身についていれば合格は可能であり、難しい問題集は必要ないといえます。(実際当塾では例年難しい問題集は使用していませんが、難関医学部含めて合格者が複数以上います。)

むしろ、基礎力がないにも関わらず難しい問題集を使用してしまい、上滑りをおこして全く成績が伸びないかむしろ下がってしまっている人は多くいますので要注意です。

医学部合格に難しい問題集はまず必要ありません。

生物選択よりも物理選択の方が有利?

これは非常によくある間違いですが、物理有利というのは明らかな誤りです。

確かに、実際難関医学部では物理選択者が多いのは事実です。

しかし、それは物理が有利だからではなく、そもそも数学も得意な人はまず物理を選択します。
難関医学部では数学が得意な人ほど合格可能性をあげる(数学が苦手だとかなり厳しい)ため、当然物理選択者の数が多くなります。

そして注意すべきこととして、数学ができない人が物理を選択すると悲惨なことになります。物理はある程度の難易度になると数学的な処理力を求める問題が出題されるからです。(センター試験レベルでも多少の数学的処理を必要とする問題は出題されます。)

数学が苦手な人が物理を選択してしまうと、英語、数学、化学、物理のうち数学、物理の2教科に苦手をもつことになり非常に不利な戦いになります。難関医学部はおろか、センター試験でまともな点数をとることすらできない人はたくさんいます。

 

一方で生物は暗記事項が多く、真面目に努力を重ねることで安定して得点できるようになります。

数学が得意な人は物理選択で全く問題ありませんが、数学が得意でなければ生物選択をすることが正解といえます。

(確かに物理は得意になってしまえば高得点が可能ですし、暗記する項目が少なく勉強時間は少なくて済むといえます。しかしそれは、「得意になってしまえば」 の話であり、数学ができなくて物理が得意になることはまずありません。)

また、物理選択者のみが受験可能な医学部も一応存在しますが、大半の医学部は生物選択でも受験可能です。

わかりやすい講義を聞けばのびるのウソ

これは実際に勉強されている受験生、高校生なら多くの人が疑問に思うことだと思います。

講義形式の授業は無駄が多いのは明らかです。

そもそも講義形式になっているのは生徒にとって効率がよいのではなく、指導者側の都合です。
少ない講師で多くの生徒を指導する必要があり、そのためには1対40-50程度の講義形式が都合がよいのです。
大手予備校などでは1対100以上で講義をしているところも存在します。

講義形式が非効率である理由はいくつかありますが、決定的な理由は次の2点です。

「わかる」のと「試験時間内に自分で解いて正解できること」は全く別物

医学部合格で必要なのは、当然後者です。試験時間内に自分で解いて正解するためには、自分なりに理解し(納得する)何度も演習して素早く正確にミスなく解けることが必要です。
しかし、講義を聞くだけではこれらの効果が得られないのは明らかです。

そもそも人の話はわかりにくい

人間は物事を理解したり記憶するとき、「自分のいままでの記憶や理解」に紐付ける形で整理して理解や記憶をします。そのため、当然それまで蓄えてきた知識によって理解の仕方、記憶の仕方は異なります。
人に伝えるときにも自分の経験を元にした理解の仕方で伝えます。ところが、聞き手は当然違う人生を送ってきているため、物の理解の仕方が異なっていますから、なかなか腑に落ちて納得するということができません。

わかりやすい例として、例えば2時間の映画を見た友人からストーリーを30分聞かせてもらったとします。しかし、実際に自分でその映画をみたときと比較すると、理解度は比べ物にならないでしょう。

勉強も同じで、講師はいろんな参考書や情報を整理して理解し、講義を行います。その話を聞くよりも、生徒自身が参考書を読み、情報を整理して自分なりに理解した方が遥かに効果が高いのは明らかです。

 

他にも講義の効率が悪い理由として、
・自分のわかっていないところをピンポイントで聞けるわけではなく無駄が多い
・聞いたあと結局自分で問題演習を積む必要があり二度手間になる
・先生の顔をみている時間があれば、少しでも参考書をみていた方が勉強になる
など多くあります。

動画学習は効率がよいのウソ

最近動画学習がはやっています。
動画が効率がよいというのは、あくまでも「講義と比べると」に限ります。
動画では自分に必要なところのみ繰り返し閲覧することや、早送りすることなどで講義の無駄を多少は改善できると思います。

しかし、そもそも理解しても試験の点数はあがらないこと、自分で演習したり暗記する時間が大切であること、人の話はわかりにくいことなどは解決できません。

参考書や問題集を自分で進めることを勉強の軸にし、その中でどうしてもわからないところだけ動画を見るなどは有効かと思いますが、決して動画学習が勉強の軸にはならないようにしましょう。

質問対応をしてくれれば成績はのびるのウソ

教科書や参考書にのっているようなレベルを人に聞いても大して効果はありません。上記の理由からも自分で本を読んで勉強した方が遥かに効率的です。

そして、医学部合格レベルに達していない多くの受験生が、教科書レベルの理解ができておらず、知識が暗記できていません。

基礎が徹底できている状態で、どうしてもわからない問題を自分の仮説をもって質問してはじめて効果的になります。

実際、当塾でも質問を毎回のようにされる生徒様がいますが、例年質問数が多い人ほど成績は伸びません。
自分で勉強し、考えていない限り成績は伸びないからです。

まずは自分で基礎の問題集や参考書を習得し、自分で考えた上でわからないところだけ「よい質問」をすることが大切です。

友達やライバルがいれば成績はのびる のウソ

こんなことを信じている人は少ないとは思いますが、、

もちろん成績優秀な親友がいれば下手な塾に通うよりも余程効果的だといえます。
しかし、そんな成績優秀な親友がいる人は、恐らくその人も成績優秀でしょう。

むしろ、人は楽な方に流れますから、多くの場合では友達づきあいは足をひっぱります。
また、成績優秀な友人グループに入って自分だけ成績が伸び悩んだ場合、精神的にも辛くなるでしょう。

実際友人関係をプラスに活用できている受験生の方が少数派だと思います。

部活をやっている人ほど成績も優秀 のウソ

都立・公立高校ほどこういった説明をされていると思います。

「元々優秀でしっかりしている人は勉強も部活も両立できている」というのが真実です。
決して、部活をすれば勉強もできるようになるわけではありません。

むしろ、元々優秀ではないのに部活に時間をとられて勉強する時間が不足しており、成績的に落ちこぼれている高校生は山のようにいます。

また、医学部に強い中高一貫進学校の多くが、高校では部活に所属しないか早めに引退しています。

文武両道の人は遅くとも高校1年生にはわかるはずです。部活と勉強を両立できていないようなら、医学部に合格するためには勉強に専念するほうが当然合格可能性はあがります。

個人的には、中途半端に部活も勉強もやっているだけで結果がでていない人より、勉強一本に専念している人をもっと評価してほしいと思います。ただ部活にだらだら所属しているだけのことがそんなに評価されるべきだとは思えません。

勉強時間を増やせば成績は伸びる?

当たり前ですが、ただ時間を増やしてもあまり意味はありません。
勉強の質をあげる必要がありますし、無駄な勉強を何時間やっても成績は全くのびません。

しかし、ある程度勉強をしてはじめて勉強の質もあがってくるのは事実です。

そのため、

あまり勉強方法にこだわるのではなく、まずは勉強時間を確保してとにかく自分なりにやってみる
→勉強する中で自分の勉強方法を振り返り、徐々に改善していく
→模試を受験し、分析することでさらに勉強方法を改善する
を積み重ねていくことが大切です。

 

とはいえ多くの医学部受験生、特に現役生は絶対的な勉強時間が不足しているのも事実です。

まとめると、

・勉強時間は多い方がいい
・しかし、ただ勉強時間を増やすだけでは成績はのびず、常に省察して勉強方法を改善していくことが大切

といえます。

過去問演習を何回もやることで合格できる のウソ

経験ある方はわかるかと思いますが、過去問は闇雲にやっても全く成績はのびません。
よく、センター試験の過去問をやって、あがったさがったという人がいますが、それは年度による難易度の差や自分の苦手分野の出題割合の差で点数が揺れているだけです。

理解すべきことを理解し、覚えるべきことを暗記してはじめて成績はのびます。問題演習だけをしても成績は全くのびません。
演習をした後、必ず分析を行い、問題集や参考書にもどって復習を徹底することが大切です。

ただ、受験校の傾向をつかんだり時間配分に慣れることは当然大切なので、過去問演習は最低1回は行っておく必要があります。

医学部合格体験記

【2018】慈恵会医科大学/新潟大学医学部 合格体験記(1浪・女性)

【2018】日本医科大学/群馬大学医学部 合格体験記(1浪・男性)

【2018】日本医科大学<生物初学> 合格体験記(1浪・女性)

【2018】昭和大学医学部 合格体験記(現役・男性)

【2018】国際医療福祉大学医学部 合格体験記(1浪・女性)

【2017】慈恵会医科大学/横浜市立大学医学部 合格体験記(1浪・女性)

【2017】千葉大学医学部/慶応大学医学部 合格体験記(1浪・男性)

【2017】慈恵会医科大学/信州大学医学部 合格体験記(現役・男性)

【2016】広島大学医学部<二次試験首席> 合格体験記(3浪・女性)

【2016】島根大学医学部/日本医科大学 合格体験記(再受験・女性)

その他の合格体験記は医学部合格体験記をご覧ください。

 

医学部に合格するための具体的な各教科の勉強法や参考書スケジュールについては医学部(国公立、私立、難関大)に1年で合格する勉強法まとめをご覧ください。

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