<解説動画>
伸びる人は質問や相談の質が高い
医学部予備校での指導経験によると、効率よく勉強できる人ほど質問や相談の質が高いという関係があります。
逆に、よくない質問や相談をしてしまうと逆効果になる恐れがあります。
具体的な例は後述しますが、よくない質問や相談をしてしまったせいで、間違った方向性に進んでしまうことも少なくありません。
よい質問をするためのポイント
②自分なりの判断も伝えること
この2点をおさえることで、適切なアドバイスをもらえるようにます。
良くない質問の例として、
といった質問があります。
よくある質問ですが、このような質問ばかりしていてはせっかく質問していても有益なアドバイスを得ることはできません。
なぜなら、人によって勉強習慣や勉強時間、生活リズムはバラバラであり、集中できるタイミング・できないタイミングも大きく異なるからです。
回答者の経験が質問者にも当てはまることは稀であり、むしろ当てはまらないことの方が多いと言えます。
よいアドバイスをもらうためには、
自分なりにはこうしようと思っているがどうか。
このように質問すると、回答者は聞いた人に合わせたアドバイスができるようになります。
よくない質問は逆効果⁉
よくない質問をしてしまうと、よいアドバイスがもらえないどころか逆効果になってしまうリスクがあります。
実際にあった、当塾の卒業生の例を挙げます。
センター試験前の12月、とある生徒(浪人生)が、医学生講師に向けてこのような質問をしました。
ここで一番問題だったのが、質問者と回答者の生物の成績は大きく異なっていたという点です。
質問者の生物の成績は偏差値60前後でした。
一方、回答者の受験時代の生物の成績は、偏差値70~75程度でした。
講師が自分自身の体験談を語ったところ、細かい知識問題や難易度が高めの問題に向けた対策や、理解を深める方法、強い暗記方法を伝えることになってしまいました。
このアドバイスを聞いた質問者は、そっくりそのまま真似しようとしました。
その結果、全然自分のレベルにあっていない勉強法で進めてしまい、生物の復習にものすごく時間をかけてしまうことになったのです。
成績を考えると、本来であれば生物は基礎の総復習するべきだったはずなのに、アドバイスを聞いてその通りにしようとした結果、間違った方向性で進んでしまうこととなりました。
このように、よくない質問は勉強面でも重大なエラーを引き起こす可能性があります。
実際、勉強に困った時は成績のいい友達に相談することもあると思いますが、同じようなエラーが起こるリスクが高いため、質問の仕方には十分に気を付けましょう。
自分で解決できるようになることを目指す
相談をして答えを教えてもらうのではなく、相談を基に自分で解決できるようになることが大切です。
今まで医学部に進学した卒業生の中でも、
・成績を大きく伸ばして医学部に合格した人
・受験結果が良かった人(難関医学部に合格する、複数の医学部に合格する等本番に強かった人)
に共通して言えることがあります。
それは「講師に相談する中で自分自身で解決策を見出していた」という特徴です。
受験勉強をしている時、模試を受け終わった後、受験シーズンは、困ったことや聞きたいことが色々と出てきます。
人に相談する上で大事なのは、教えてもらう答えそのものではなく、自分自身で状況を整理しながら答えを見つけるプロセスにあります。
答えを人に丸投げするのは本当に危険です。
「どう勉強していけばいいか」といった答えは、人によっても時期によっても全く異なるものとなりますが、同じ時期に同じ実力の人なんている訳がありません。
そうは言っても受験生にとって相談したいことはたくさんあると思います。
相談する時は、「自分自身で解決するための材料を得る、判断するヒントをもらう」といった姿勢で聞くのがおすすめです。
話す中で状況が整理されて解決策が見えることもありますし、回答者の話が判断材料になることもあります。
もう一点重要なこととしては、「試験本番は自分一人しかいない」ということです。
予想外のハプニングがあっても自分で判断し、対処しなければいけません。
例えば、試験中、突然試験問題の訂正が入ることは珍しくありません。訂正があった問題に対し、どんな優先順位でどのくらいの時間をかけて解くのかは、その場で考えて判断することが必要となります。
また、過去問と問題の形式や難易度が大きく変わることもあります。
事前に考えておいた解き方が全然通用しない、となった時、自分で最適化しながら解き進めなくてはいけません。
試験本番は自分自身で判断するしかないですし、判断力というのは合否に直結します。判断力がついている人というのは、いわゆる本番に強い人であり、試験で結果を出しやすいと言えます。
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