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センター世界史の勉強を始める前に

世界史の勉強に入る前に、ぜひ下記記事もご一読ください。

共通テスト「世界史」の特徴

世界史は理系の受験生が共通テストであまり選択しない科目です。暗記内容が多いことから、敬遠されがちな世界史ですが、他の社会科目に比べて共通テストの難易度が安定しているので、きちんとポイントを押さえて勉強すれば必ず点数に反映される科目ともいえます。

共通テストの世界史は、山を張った偏った知識では対応できません。毎年、古代・中世・近現代から満遍なく出題されるので勉強の範囲はかなり広がります。

ですが、共通テストで高得点を取るためには、細かい年号を全て暗記する必要はないのです。極端な言い方をすると、幅広く、浅く、的確に知識を頭に入れておけば十分高得点を狙えます。

共通テスト世界史で9割とるための勉強法

問題演習は過去問→模試問題集の順番で

共通テストの世界史対策として問題集に取り組む場合は、共通テストの過去問から始めましょう。まずは一年分の過去問を解いてみます。答え合わせをして、間違えた個所は過去問の解説を良く読み、知識の穴を埋めていきます。理解が足りないと思った個所は、さらに教科書や参考書を用いて丁寧に理解を深めます。そうして一年分の過去問を繰り返し解き、満点を取れるようになったら次の年の過去問に取りかかります。

医学部の受験生は、共通テストの社会科対策に無駄に時間をかけるべきではありません。ですので、過去問は5年分程度マスターしたら、次はセンター試験の模試の問題集に取り掛かりましょう。センター試験の世界史は毎年問題の傾向にバラつきがないものの、あまり古い過去問をさかのぼって解いても知識量はそれほど増えません。

過去問だけにこだわって時間を費やすよりも、過去問は5年分で一度区切りをつけ、模試の問題集をマスターする方が効率的です。なぜなら共通テストよりも模試の問題集の方が難易度が高いので、参考書を暗記したり共通テストの過去問を解くだけでは身につかない知識を身につけることが出来るからです。模試の問題集も過去問と同様に繰り返し、満点が取れるようになるまで反復して解いていきましょう。

他の受験生と知識の差をつけるコツ

満遍なく歴史の知識を身につけ、まだ余力がある場合は中国王朝の移り変わりや、イスラームの支配地域の変化の知識を固めるのもおすすめです。これらの分野はセンター試験で出題された場合の正解率が低いので、他の受験生と差をつけることができます。

世界史の理解を深めるポイント

世界史は出題範囲が広い分、勉強すべき範囲も広がります。しかし、裏を返せば出題範囲が広い分、共通テストで問える知識の量がどうしても制限されるということです。重箱の隅をつつくようなマニアックな細かい知識が問われることは少なく、広く浅い知識でもコツを掴んで正確に身につけていれば、十分に高得点を狙えます。

世界史の理解を深めるためには、「タテ」と「ヨコ」の流れをきちんと把握することが重要です。

「点」をつなげて歴史全体の「タテ」の流れを理解する

まず世界史の「タテ」の流れとは、歴史の流れを把握すること。どんなに細かい年号や出来事を暗記していても、それぞれが「点」の状態ではセンター試験で得点を取ることはできません。よほど重要な事件を除き、具体的な年号を全て覚える必要はないのです。世界史を勉強するときには、いつ、どんな時代で何が起きたのか、頭の中で歴史の年表を広げるように、歴史の流れを掴むように意識しましょう。そのためには、単語や年号、事件を片っ端から暗記しようとするのではなく、その時代ごとの特徴を掴み、その特徴をタテにつなげていくことが肝心です。この「タテ」の知識は、センター試験での正誤判定問題や、地図や図版の読み取り問題の力で役立ちます。

年代ごとに地図上で歴史の知識を「ヨコ」に広げる

次に世界史の「ヨコ」の流れを掴みましょう。例えば、世界地図を手元に、「ヨーロッパでこんな事件があったときに、アジアは何をしていたのかな?アメリカはどうかな?」と「タテ」の知識をもとにして、その年代における各地域での歴史をつなげていきます。この「ヨコ」の知識を固めることにより、特定の時代や出来事についての正確な知識を問われる問題で高得点を取る実力が身に付きます。

応用力を磨くために「考える」力を身につける

人間の記憶には容量があります。その容量を上げることは容易ではありませんが、それぞれの物事の法則や因果関係を「理解する」という工程を入れ込むことで、スムーズに知識をインプットすることができます。そうしてインプットされた知識は、無秩序に頭に叩き込まれた知識とは違い、「考える力」によって応用され、より広い問題に対応することができるのです。センター試験の世界史で効率よく高得点を狙うために、単純な暗記作業を繰り返すのではなく、「タテ」と「ヨコ」を意識して知識の網を広げていきましょう。

共通テスト「世界史」おすすめ参考書

「スピードマスター世界史問題集」山川出版社


この問題集は、世界史全体の流れがまだ上手く掴めていない初学者向けのものです。記述式で空欄を補充する問題があり、うろ覚えの知識では満点を取ることが出来ないので、しっかりと基礎知識を定着させるのに適しています。

薄い問題集ですので、限られた時間の中で世界史の基礎的な知識をインプットするのにおすすめです。ただこの問題集はあくまでザックリと世界史の流れを頭に入れる程度の難易度となっていますので、この問題集を9割以上正解できるようになったら、センター試験の過去問など、もう少し難易度の高い問題集に着手しましょう。

「ビジュアル世界史問題集」駿台文庫


世界史を「タテ」と「ヨコ」両側面から押さえるのがセンター試験で高得点を取るための近道。とはいうものの、暗記した記憶を世界地図の上に広げていくという作業が苦手だという人も多いと思います。

この「ビジュアル世界史問題集」は、歴史を「視覚的」に捉えることが出来るのが一番の特徴です。この問題集を使えば、国家の移り変わりや、民族間の戦い、時代の流れを地形にリンクさせて、世界史の知識を「ヨコ」に広げることができます。

世界史の知識が「ヨコ」に広がると地図問題に対応する実力を養うことが出来ますので、世界史の点数は確実に上がります。教科書や参考書からインプットした記憶を、この問題集をつかってアウトプットして短期間で得点アップを目指しましょう。

「タテヨコ総整理 世界史×文化史」大学JUKEN新書


時代の特徴を「タテ」に掴み、世界地図全体で歴史の流れを「ヨコ」に追っていくのがセンター試験の世界史で高得点を取るコツです。そのためには、ある国家権力がどのように盛衰していったのか、そしてその変化が周りの国とどのような関係にあるのか、ある地域の経済基盤がどのような成長を遂げ、それが周囲にどのような影響を与えたのか、と立体的に歴史の流れを捉える思考を養わなければなりません。

この参考書はそんな「タテヨコ」が一目瞭然で整理ができるのが一番の特徴です。またコラムも充実していますので、世界史が苦手な人でも無理なく反復して読むことができます。こういった参考書をうまく活用し、暗記した知識を応用するための「考える力」鍛えていきましょう。

「共通テスト問題研究 世界史B」


世界史全体の流れを頭に入れた後は、過去問集を1年分ずつ満点が取れるまで繰り返し解いていきます。過去問を繰り返し解くことにより、共通テストの出題傾向に慣れながら、知識の足りない部分を補い、記憶を定着させることが目的です。過去問を解きながら得点を取るための知識を身につけていきましょう。

「世界史用語集」


世界史の勉強を進める中で、どの勉強段階においても常に手元に置いておきたい用語集。世界史は勉強の範囲が多いため、問題集の難易度が上がれば上がるほど、「あれ?これはいつの時代の人だったかな?」「何をした人なのかな?」「どんな制度だったかな?」と分からない用語、事件、人名が増えていきます。

そんなときは用語集を辞書替わりに活用しましょう。「なんとなく」という曖昧なレベルで知識をとどめておくのが一番危険です。「あれ?」というモヤモヤはこまめに用語集でチェックして解消するよう癖付けましょう。そうすることで知識の質が格段に上がります。また、一度用語集でチェックした用語には必ず印をつけておきます。

何度もチェックしている用語はよくテストに出題される用語であったり、あなたの知識が足りない個所です。このように問題集と併用して利用した用語集はあなだけのオリジナル教材へとレベルアップし、テスト直前に目を通す教材としてもとても有用なものとなります。

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