共通テスト国語(古文)の勉強を始める前に
下記記事にて医学部受験で国語を勉強するときの注意点が記載してあります。勉強に入る前にぜひご一読ください。
共通テスト「古文」勉強法
古文の攻略は単語、文法の習得が最重要
古文で点数が上がらない一番の原因は、「基礎的な文法事項や単語をきちんと暗記出来ていないこと」です。
古文の問題文は日本語表記のうえ、現代文でも使われている単語が多く用いられているため、曖昧な知識でも何となく問題文が読めてしまいます。
しかし、古文の点数を上げるためには、古文は外国語だと思い、単語や文法から丁寧に学習しなければなりません。
基礎さえ押さえれば、現代文よりも簡単に短期間で安定的に高得点を取ることが出来る科目ですので、きちんと正しい勉強方法を身につけましょう。
まずは古文単語を暗記する
古文の勉強を始めるときには、まず単語の暗記から始めます。
古文は暗記すべき単語数が圧倒的に少ないため、理系科目の勉強の合間でも1ヶ月もあれば確実に暗記することが出来ます。
暗記をするときは、同じ単語集を何度も繰り返し、徹底的に覚えてしまうのがポイントです。
次に文法をマスターする
一通り単語の暗記を終えた後は、文法の勉強に移ります。
古文の文法で一番大切なことは、助動詞の働きを理解し、正確に現代語訳が出来るようになることです。
例えば、「る」が「受け身」の助動詞として働く場合は「~される」という現代語訳に、「尊敬」として働く場合は「~なさる」、「可能」の働きをする場合は「~できる」、「自発」の働きをする場合は「自然と~してしまう」という現代語訳になります。
古文の試験のうち、7~8割は内容理解を問う問題であり、文法を問う問題は2~3割程度です。
助動詞の活用形をイチから暗記するといった効率の悪い勉強法は行ず、助動詞の働きと現代語訳に重点を置き勉強を進めましょう。
仕上げは過去問演習
問題集を1冊終えたあとは、共通テストの過去問に取り掛かります。
うまく読解できなかった際は、解答解説を読みこんで「どうして意味を把握できなかったのか」を把握しましょう。
またセンター試験「古文」では、引っかけ問題も多く出題されますが、実はこの引っかけ問題にも一定のパターンがあります。このパターンを暗記するためにも、過去問を1年分ずつ丁寧に解き、実力を養っていきましょう。
共通テスト「古文」理解を深めるコツ
主語と述語をつかむ
古文の読解ができない時は、主語や述語を把握できていたか確認しましょう。
特に、古文では主語の省略などもよくあります。
何となく読み流すのではなく、「誰が何をしたのか」をしっかり整理しながら読み進めましょう。
助動詞の理解を深める
主語と述語に印をつけたあとは、助動詞に印をつけ、その横にその助動詞の原形と働きを書き込んでいきましょう。
例えば、「む」という助動詞には推量・意思・勧誘・婉曲・仮定・適当という6つの意味があり、「む(ん)・む(ん)・む(ん)・め」の四段型の活用で、活用語の未然形に付きます。
ただし、これらの知識を丸暗記したところで、古文を訳すことが出来なければ共通テストでは何の役にも立ちません。
それよりも、古文の原文中で、
「この『め』は『む』という助動詞の已然形なんだな」
「ここでは『~しよう』という訳になり、『む』には意思を示す働きがあるんだな」
と確認していった方が、読解力につながる知識が身に付き効率的です。
尊敬語、謙譲語をマスターする
主語と述語に印をつけ、助動詞の原形と意味を書き込んだあとは、尊敬語と謙譲語に印をつけていきましょう。
例えば「給ふ」は動詞につき、「~なさる」という尊敬語を形成します。
「おぼす」は「思う」、「のたまふ」は「言う」、「おはす」は「来る」の尊敬語です。
また、「申す」「奉る」は動詞の後につき、謙譲語を形成します。
「まいる」は現代語と同じように「参上する」の謙譲語を意味しますが、「飲む」「着る」「乗る」の尊敬語として使われる場合があります。
話し手より位が高い人が動作主である場合は尊敬語として使われていると判断できます。
このように尊敬語と謙譲語を整理していくと、問題文の中の人間関係が把握出来るので、しっかりと話の筋を押さえることができ、高得点につながります。
共通テスト「古文」おすすめ問題集
「覚えやすく忘れにくい 精選古文単語300PLUS」三省堂編修所
古文の勉強を始める際には、まず単語の勉強から始めましょう。
なかなか古文単語の意味を暗記出来ない人におすすめなのがこの参考書です。
とにかくアウトプットしやすいレイアウトのため、何周もすることで必要な単語を頭に叩き込むことができます。
また、掲載されている単語の意味は、センター試験に必要十分なレベルにしぼられているため、多義語の意味まですべて暗記してしまいましょう。
「富井の古典文法をはじめからていねいに」東進ブックス
基礎的な文法事項が分かりやすくまとめられています。
この参考書は、「用言の活用」「助動詞」「助詞」「副詞」「語の識別」「敬語」の6章から成り、基本的な文法の知識が丁寧に解説されているので、古文に苦手意識を持っている人でも読みやすい一冊です。問題演習を行う際にも文法の解説書として手元に置いておくと、効率良く学習を進めることが出来ます。
「ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル」河合出版
共通テスト「古文」で点数を取るために必要なのは、古文を現代語に訳すための文法知識です。
ドリルでアウトプットし、知識が完全に身についているか確認しましょう。
この問題集はとても薄いのですが、古文の読解に必要な知識がしっかりと身につきます。古文に苦手意識が強い人は「富井の古典文法をはじめからていねいに」と併用して使用することをおすすめします。
「共通テスト対策問題集センター過去問題編国語」河合塾
問題集で古文読解の演習を終えた後は共通テストの過去問に取りかかりましょう。共通テストの「古文」には引っかけ問題が出題されますが、これには一定のパターンがあります。
このパターンを暗記するためにも、早い段階から過去問を制覇するのが高得点を取るためのコツです。この問題集は解説がとても丁寧なので、解き終わったらじっくり解説を読んで理解を深めましょう。
「読み解き古文単語 改訂版」Z-KAI
過去問演習をある程度終えたら、この参考書を用いて古文の読解演習をしましょう。
まず古文を読んで自力で意味を把握してみてから、現代語訳を読みます。意味がとれなかった箇所を重点的に読み込みましょう。
上記の通り、助動詞を正確に訳すことは非常に重要ですので、特に注意して訳してみると良いです。
理系向けの参考書ではないので本文のレベルは高めですが、何度も繰り返すことで古文の読解力を着実に伸ばすことができます。
センター試験の問題が難化しても対応したい人におすすめの1冊です。
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