医学部入学から医師免許取得までの流れ
医学部は6年制です。6年生になると医学部の卒業試験を受け、この卒業試験に合格すると、医師国家試験を受けることができます。
医師国家試験に合格することで医師免許を取得することができるのですが、医師免許を取得しただけでは医師として活動することはできません。医師免許取得後に、2年間の初期臨床研修を行うことが法律で義務づけられているからです。
医学部に18歳で現役合格したとして、卒業時には24歳です。再受験生となると、卒業時の年齢はさらに上がります。現役生と再受験生では、医師としてのキャリアに差が生じるのか、就職の際に何かデメリットがあるのかについてまとめます。
再受験生の初期臨床研修について
医師免許取得後は、法律で義務づけられた2年間の初期臨床研修を行います。この初期臨床研修を行うにあたり、医学生は、5年生頃から病院で見学を行います。
その後、マッチング制度により初期臨床研修を行う病院が決定します。
医師としてのキャリアを築く上で再受験生ということが不利になることはありません。
しかし、初期臨床研修先を決める上で、年齢がデメリットになる場合もあります。
なぜなら、初期臨床研修は非常にハードなので、採用する病院側が年齢が高いことから体力面を不安に思う可能性があるからです。
また採用条件として、体力だけでなく雰囲気が重視される場合もあります。特に中~小規模の病院では研修医同士の雰囲気を重視する傾向があるので、あまりにも現役生と年齢が離れている場合、同期や先輩・後輩間でのコミュニケーションが上手く取れるのか、雰囲気が悪くならないかなど病院側も懸念する可能性があります。
これらの理由から、医学部入学時の年齢が25歳以上となると、年齢がデメリットとなる可能性は否定できません。
しかし、現在全国規模で考えると定員割れしている病院も多く、定員人数に対し、マッチ者数0という病院も少なくありません。ですので、再受験生だからといって研修先や就職先に困るということはないでしょう。
再受験生の後期臨床研修・就職について
2年間の初期臨床研修を終えた後は、任意で3~4年間の後期臨床研修を行い、認定医や専門医の資格取得を目指すのが一般的な流れです。
後期臨床研修についても、再受験生ということがデメリットとなり、研修先の病院が見つからないということはまずありません。初期臨床研修をきちんと終えていれば、後期臨床研修先は見つかります。
就職する場合も同様に、再受験生だから就職先が見つからないということはありません。
もちろん病院によって、医師の充足している科、不足してる科は異なります。従って、病院によっても採用条件は当然異なってきます。小児科、産婦人科、外科などは、他の科に比べてより体力が必要なので、年齢のハードルがある場合もありますが、基本的に採用時に年齢がデメリットなることはないと考えてください。
医師として就職する上で、年齢よりも重要なのが、認定医や専門医の資格を持っているかというかです。
病院側が医師を採用する際、認定医や専門医を取得していることを指定していることがありますので、専門医の資格さえ持っていれば、希望の病院に就職出来る可能性が高くなります。