調査書はどのくらい重要なのか
調査書の内容が合否に影響するのではないか、と不安に感じる医学部受験生は少なくありません。
学校でボランティア活動などを勧められることも多いのではないでしょうか。
結論から言うと、大学によります。
調査書を重視している大学もあれば、ほとんど目を通していないと思われる大学もあるということです。
例えば私立医学部の一般入試では、一次試験に合格しないとそもそも二次試験の受験資格が得られないため、結局は学科試験が最も重要であると言えます。
また、二次試験は人間性に問題がなく、医師として働くことをある程度しっかり考えている学生を入学させるために行う試験です。
ここからも調査書の優先度が低いことがわかると思います。
推薦入試と一般入試では調査書の扱いが異なるため、以下で詳しく述べたいと思います。
推薦入試の場合
まず推薦入試では、出願条件として評定平均の基準があります。
概して国立では評定平均が4.3以上、私立では4以上です。
ただし、私立の中では3.8など4を下回る大学も存在します。
ただし、経験的に調査書の内容が合否に影響しているとは考えにくいです。
例外はありますが、ほとんどの大学では調査書の内容があくまでも出願条件になっているだけの印象です。
とは言え、部活や課外活動などの記載があるとアピールしやすいという利点はあります。
一般入試の場合
国立及び私立のほとんどの大学は調査書を重視していないと思われます。
上記で述べた通り、学科試験の結果によって合否が決まることが多いです。
ただし、一部例外として調査書の内容を重視している私立大学が存在することも事実です。
例えば、高校で遅刻と欠席が多いと、一次試験の結果が良くても二次試験で不合格になる可能性があります。
実際に調査書に遅刻が多い卒業生は、半分の私立の二次試験で補欠番号がつきませんでした。
しかし、逆を言えば、残り半分の私立や国立では合格出来るということです。
そのため、なるべく受験校を増やすことで医学部に合格出来る可能性を高めることが重要になってきます。
調査書で重要視されるもの
基本的に大学が見ている項目は、遅刻と欠席です。
勿論、部活や課外活動などの記載があればアピールポイントにはなりますが、そこまで重要視されている訳ではありません。
遅刻と欠席が重要視されている理由
遅刻と欠席が重要視されている理由は、将来医師になった時に遅刻しないような受験生を集めたいからです。
医者の世界は遅刻に非常に厳しく、一度遅刻をしてしまうとその後業務に参加出来ないこともあります。特に病院実習では厳しいです。
一人の遅刻と欠席が色々な医療スタッフや患者に迷惑をかけることになるため、とてもシビアになっています。
厳しいことを言うと、高校時代に遅刻と欠席が多い人は、面接官に大学でも遅刻と欠席をするだろうという印象を与えてしまいます。
他に皆勤賞の受験生がいたら、わざわざ遅刻をする可能性が高い受験生を選ぶ必要はありません。
遅刻と欠席が多い場合の対処法
対処法として、以下の2点が挙げられます。
・受験校をなるべく増やす
面接で遅刻と欠席が多い理由について尋ねられたら、きちんと回答しましょう。
(ex. 体調不良で入院していた、海外留学していた)
反対に、理由をはっきり答えられないと面接官に対して良い印象を与えることが出来ません。
どうしても明確な理由がない場合は仕方がないですが、なるべくしっかりと回答できるよう準備しておきましょう。
また、受験校を増やし、医学部に合格出来る可能性を増やすことも重要です。
上記の例からも理解出来るように、調査書を厳しめに評価している大学もあれば、甘めな大学も存在します。
調査書を重視している大学ではどれだけしっかり理由を回答しても合格出来ないことがあるので、甘めな大学に当たるよう、受験校を増やすことが解決策になります。
↓動画でも解説しています
まとめ
今回は医学部受験における調査書の扱いについてご説明しました。
まとめると、以下の3点になります。
・遅刻と欠席は見られることが多い
・結局学科試験が重要