東葛飾高校ってどんな高校?
千葉県立東葛飾高校は、2014年度から医歯薬コースが設立されました。医学部医学科への合格実績は現浪合わせて十数名程度と全国的に見ると多くはありませんが、毎年一定数の進学者が出ています。
後でも述べますが、医歯薬コースには体験プログラムなどが豊富に設けられており、医学部志望者が高いモチベーションで学ぶことのできる環境が整っていると思います。
上位層のうち2-6名程度が東大京大などの最難関国立大学に進学します。割合としては国公立大学への進学が多いですが、その他多数の人が早慶上理などの私立大学に進学する、県内の公立高校の中ではトップ3に入る進学校です。
私服登校にも象徴される自由な校風が特徴で、行事や部活を自由に謳歌できる一方で、勉強面では各自に任されている部分が大きいため自己管理が求められます。
週に一度の自由研究の時間では、好きなことを追求することができます。語学や音楽など芸術分野の探求や、生物や数学などの分野においても授業では扱わない内容の研究などができます。ユーモアにあふれた研究を行う人も少なくありません。
私は医歯薬コースを選択していたので、自由研究の時間に医療系大学向けの勉強や医療に関する研究を行っていました。
東葛飾高校の雰囲気
・生徒の個性が尊重される
自主自律の校是のもと、生徒の主体性・個性が尊重された自由な校風です。
服装は自由で校則の制限が少ないことから、多様性に寛容な印象が強いです。
生徒の雰囲気としては、勉強を頑張る人、音楽を頑張る人、趣味を極める人など様々な個性をもつ人が共存している印象がありました。人間性が豊かであることは在学中も感じていて、いわゆるいじめなどはありませんでした。
・三大祭に全力で取り組む
学校行事が盛んで、特に、三大祭と呼ばれるスポーツ祭、合唱祭、文化祭に毎年全力で取り組むことが特徴です。合唱祭では衣装作りや譜面の編曲なども生徒が自主的に行うほか、私が在学中にはハロウィーン祭なども企画され、実際に開催まで生徒主体で行われていました。準備にはかなりの時間を要するため、勉強時間は各自で工面する必要があります。
・個性豊かな人材
千葉県内の公立高校では県立千葉高、県立船橋高と並んでトップ3に入る進学校とされています。他2校に比べると特に、自由でゆるいイメージをもたれているため、優秀な人たちの中でも個性が豊かな人材が集まっている印象です。
東葛飾高校での学校の勉強について
授業の進度は、公立高校の中では比較的早いものの、私立中高一貫校ほど先取り学習は行われません。
定期試験は、真面目に試験勉強をすれば平均点くらいはとれますが、比較的勉強ができる人たちが集まっているため問題の一部で難易度の高いものが出題される場合が多いです。
学校での評定については、3年間真面目に取り組む人と自由な雰囲気に甘んじて生活している人では3年間でそこそこの差がつくと思います。平均程度の成績をとることは比較的簡単ですが、推薦に値する評定を得ることは狭き門であると思われます。
(指定校推薦枠では、早慶、GMARCH、理科大などの枠が多いようですが、枠が余ることもあるようです。)
2年次に行われる文理選択は、文コース・文理コース・理コース・医歯薬コースの4つの選択肢があります。進路に迷っている人は文理コースを選択できます。
また、医歯薬コースに進むことを早い段階から考えている人は、1年次の自由研究の科目で「医歯薬プレ講座」を選択する人が多いです。
東葛飾高校の受験について
筑波大学や千葉大学をはじめとする国公立大学を志望する人が多い一方、早慶などの私立大学を志望する人も多数います。
実際に現役で進学するのは全体の70%程度で、私立大学に進学する割合が国公立大学に進学する割合よりも若干高いです。その中でも難関国立大学や早慶などの上位私立大学に進学する人は、多くはありませんが毎年一定数存在します。
行事は高3の9月の文化祭が最後で、全ての行事において高3生が特に完成度の高いものを仕上げるため、受験勉強との両立はとても大変です。
浪人は2-3割程度となっていて、私が在学していた時よりは少なくなっている印象です。ハイレベルな大学を目指す人が多いことが浪人の理由の一つです。
東葛飾高校からの医学部受験について
医学部医学科進学者は現役生で毎年数名程度で、浪人を合わせても10-20名と多くはありません。
あくまでも個人的な感想ではありますが、医学部に関わらず難関大学に進学した人たちは、勉強だけ頑張るタイプというよりは、部活も行事も全力で取り組んでいた人が勉強面においても結果を残している印象がありました。
これは、行事への参加と受験の合否に相関があるというよりかは、行事を頑張りつつ勉強面でも自己管理を怠らなかった人が結果的によい成績を残していたのではないかと友人を見ていて思います。
学校からのサポートとしては、医歯薬コースが設立されたこともあり医学部をはじめとする医療系大学への進学に力を入れています。
具体的には、勉強面で医学部受験で扱われる分野の過去問演習や解説授業などのサポートがあるほかに、特に外部との連携講座が豊富です。
高校が正式に連携している柏市医師会の先生方による講演や、実際の医学部・医療系学部の協力による様々な体験実習や大学訪問などにより視野が大きく広がります。
これらのサポートに加えて勉強面では各々が人一倍努力する必要がある点に注意が必要ですが、医歯薬コースの体験プログラムでは、他では経験できない貴重な機会を得られるため、医学部を志す動機や将来像がより具体的になります。
個人的にこれらの経験は、医学部受験の二次試験(面接・小論文試験)で大いに役に立ちました。
体験談・後輩へのアドバイス
いつから受験勉強を始めたか
高1から予備校の短期講座や苦手科目の講座を聴講し、試験前に知識を詰め込む形で平均的な成績を概ねキープしていました。
高2の夏から本格的に勉強を始めました。
高校時代に通っていた塾について
大手予備校で、通常授業のほか、短期講座などをたくさん聴講していました。
高1では国語と英語、高2から数学と理科2教科の授業を受講しました。
いずれの講座も、志望校に合わせて実力よりもハイレベルな講座を受講していました。
現役時の成績について
高1のはじめから、学校のややレベルの高い授業についていけてないことを自覚していましたが、学校の定期試験やマーク模試などでは暗記やフィーリングで何となく平均的な点数がとれていました。
一方で、思考問題や記述模試では平均以下の成績をとることがしばしばありました。
浪人した原因
上記の通り、「インプット中心の学習」「実力を考えない上滑りの学習」の2点が主な原因だと思います。
インプット中心の学習ついては、予備校の講座を多く聴講することに時間を費やし、インプットした知識を自分で使えるようにする練習を全く行いませんでした。それにより、本番に自力で問題を解くことができない状態になっていました。
上滑りの学習については、高1で学ぶ基礎がすっかり抜けている状態で難関大学向けの授業やハイレベルの講座を受講していました。具体的には、難問のきれいな解き方や裏技的な解法の丸暗記をして解けた気になっていました。
後輩へのアドバイス
東葛飾高校には、勉強と学校生活を両立できる優秀な人材が多数います。それらの人は現役で進学することができる一方で、そうではない人は勉強面において注意が必要だと思います。
両立が難しいと感じる人は、実力や現状をしっかり分析して、自分に合った勉強方法を習慣づけることが大切だと感じています。例えば、学校の授業についていけないと感じたならば基礎的な部分の勉強を行う時間を自分でつくるとよいと思います。
個人の意見ではありますが、東葛飾高校に入ったならば、皆と一緒に行事を楽しみつつも、勉強面においては周りに流されないで自分のペースで取り組むことをおすすめしたいと思います。
浪人時の予備校の選び方
私は1浪で私立医学部を専願し、複数の医学部に合格しました。
浪人時代通っていたのは、医学部予備校ACE Academyです。
私がACE Academyを選んだ理由は、
・学費が大手予備校と同じかそれ以下であるならば、医学部に特化した予備校に
通いたいと思ったこと(医学部専門予備校の中で学費が最も安い)
・友達作り禁止などの厳しい環境で自分の勉強に集中できると思ったこと
です。
実際に通ってみて、無駄なことに気をとられることなく、最短距離で医学部に合格できたのではないかと感じています。医学部受験に最適化された指導システムのもと、正しい勉強法や試験の解き方を学び、成績を伸ばすことができました。(河合記述模試偏差値は英語63→74、物理66→75に推移。総合偏差値は64→71に推移。)
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