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医学部数学勉強法よくあるNG例

医学部を目指す受験生が最もやりがちな間違いとして、
①基礎力がないのに応用問題集を使用している
②数学の実力は十分にあるのに数学の演習に時間をかけ、他の科目が手薄になっている
という2つがあります。

医学部の数学の特徴

①基礎の習得が徹底できていれば対応できる大学は多い

基礎を徹底的に習得できていれば対応できる大学は少なくありません。
実際、基礎問題集のみの習得で医学部に進学する生徒は毎年多くいます。

こういった大学の注意点としては、

・制限時間の割に問題数が多く、ミスなく正確に解くのが難しい
・難問と基礎的な問題が混在していて、難問に時間をかけてしまうと基礎的な問題で落とす

というものがあります。

応用問題の習得が合否を分けるというよりも、基礎の習得がどれだけ徹底できているかが大切となります。

②全体的に問題の難易度が高い大学

いわゆる難問を中心に出題する大学もありますが、難易度の高すぎる問題は合否に影響しないことが多いことは知っておきましょう。

このような大学では、数学の合格点は高くないケースがほとんどです。
比較的解きやすい問題で点数を重ねれば合格ラインに持っていくことが可能なことも多く、難しすぎる問題ではあまり点差はつきません。

過去問をみると難易度が高い問題が多く出題されていているかもしれませんが、
「難易度の高い問題が出題されている」=「その問題が解けないと受からない」
ではないので、目標は正しく捉えることが大切です。

数学を勉強する時のアドバイス

数学で困っていない人へのアドバイス

このような人に気を付けてほしいのは、医学部受験では数学を極める必要はないということです。
上記の通り、医学部では難問も出題されますが、全問題解ける必要はありません。むしろ、英語や理科で穴がある場合、そちらで差がつくケースが多いと言えます。

数学以外に苦手科目がある場合、英語や理科をバランスよく習得した方が合格可能性は高くなる。

数学が苦手な人へのアドバイス

最低ラインの習得は必須

数学は最も差がつきやすい科目です。

基礎的な問題がすらすら解けないような状態だと、英語や理科、国社にどれだけ時間を割いても、医学部合格の可能性は著しく下がります。

数学が苦手な受験生の多くは、数理的思考力の前に基礎ができていないことがほとんどです。
まずは徹底的に基礎固めを行い、最低ラインの習得を目指しましょう。

数学を得意科目にする必要はない

もともと数学が苦手な場合、数学を得意としている人と張り合えるほど数学を伸ばすのは至難の業ですし、その必要もありません。

数学が苦手な人は、まず医学部合格の可能性のある基準に達することの習得を目指しましょう。(目安は模擬試験の偏差値で60以上)
その後は、勉強した分得点に結びつきやすい理科や英語に力を入れた方が効率が良いケースが多々あります。

実際に当塾でも、数学は最低ラインの習得にとどめ、理科や英語を重視したカリキュラムで国公立医学部・難関私立医学部に進学した卒業生は少なくありません。

数学が苦手でも、最低ラインの習得は必須。
基礎を抑えたあとは、英語や理科の勉強に力を入れるのがおすすめ。

医学部数学勉強の注意点

まずは基礎を徹底的に固める

医学部を目指している人は上滑りをしてしまう傾向にあります。
特に数学は上滑りをしやすい教科であり、注意が必要です。

数学は基礎の徹底、本質の理解、高い計算力が最も重要であり、たとえ難関医学部であっても基礎の定着が何よりも大切です。

基礎の理解ができていない状態で難易度の高い問題集に手を出したり、難しい講義を聞くような勉強は時間の無駄です。
このような勉強法では、時間だけかかって成績がいつまでたっても上がりません。

できるだけ早期に数Ⅲまでの基礎を習得する

医学部受験における数学は、ただ解法パターンを暗記するだけでは不十分で、試験時間内に解法を思い付き、素早く正確に解けるようにしなければなりません。
丸暗記で一夜漬けで伸びる科目でもないため、できるだけ早期のうちに基礎力を底上げしておく必要があります。

特に現役生は、学校のカリキュラムにあわせていると数3の授業が一通り終わるのが高校3年生の夏や秋になるということがよくあります。
医学部では数3が頻出の大学が多く、直前になって解法を詰め込んでも医学部入試には対応できません。
できるだけ早期に数3までの基礎を習得しておくことが大切です。

具体的な勉強の流れ

①本質を理解する

各分野の基本の理解をまずは大切にしましょう。

数学で安定的に高得点を取るために必要なのは基礎力です。基礎力なくして応用問題を解くことはできません。

本質が理解できていないのに問題演習だけを繰り返すと、ただの丸暗記になってしまい、本番で少しでも形を変えられると対応できなくなります。

本質の理解をするためには、講義型参考書を使うのがおすすめです。
まず、公式や定義などで曖昧にしか理解できていないものは、その意味や導出過程をしっかり抑えましょう。

そして、問題集で解けない問題があった時は、その解法を覚えてしまうのではなく、「なぜその解法になるのか」「どうしてその式変形を使うのか」といった疑問を持ち、講義型参考書に照らし合わせて解決していくことが大切です。

公式を丸暗記し、あてはめて解いているだけの状態にならないようにしましょう。

②基礎問題の解法パターンを徹底的に習得する

理解ができたら、次は問題の解法パターンを習得していきましょう。
もちろん解答をそのまま覚えても意味はありません。
なぜそのような解き方で解けるのかをしっかり理解した上で、解法を習得してください。

まずは基礎問題の解法パターンを習得していきます。
基礎問題を習得するためには、基礎問題精講がおすすめです。

基礎問題精講だけでも多くの医学部に対応することができます。
実際、当塾では多くの卒業生が基礎問題精講+講義型参考書のみで医学部に進学しています。

③計算力をつける

医学部数学攻略において計算力はとても重要です。
少しのミスが合否を分ける医学部受験では、速く正確に計算できる力が必須となります。

計算が遅い・計算ミスが多いと感じている人は、単にそれを克服するための練習が足りていないだけです。

計算力をつけるのにおすすめなのは、合格る計算という問題集です。

計算力がつくと試験での得点力がつくのはもちろんのこと、時間あたりに解く量が増えるため、普段の勉強効率もあげることができます。

④問題へのアプローチを学ぶ

解法パターンを習得したら、あとは問題へのアプローチです。
解法パターンを習得しても、問題を見て最初の一歩目が分からなければ得点できるようになりません。

アプローチ力をつけるために大切なことは、パターン整理と関連付けです。

様々な解法パターンを1対1で使えるようにするだけではなく、
「いつ・どこで・どのように使えるのか」
「なぜその解法を選択しなければならないのか」
を整理して習得することが大切になります。
まずは、同じ分野でしっかり解法や公式を整理し、次に分野を超えて個別の事項に関連性を持たせていきましょう。

また、模試や過去問演習後にしっかりと分析することも非常に重要です。

手が出ない問題に出会った時は、どうしたら一歩目のアプローチができるのか、自分はどう考えて、どこがダメだったのか、などをじっくり考えるようにします。
分析せずに解法をその都度覚えていくようでは、新しい問題にアプローチすることはできません。

*アプローチ力は大切ですが、①-③がしっかりできていない限りアプローチ力を身に着けることはできません。基礎を最優先に勉強しましょう。

医学部数学おすすめ参考書

「やさしい高校数学(講義型参考書)」

「理解しやすい高校数学」(講義型参考書)


「基礎問題精講」

「合格る計算」

「標準問題精講」(*基礎の習得が完了した人向け。上滑りに注意。)

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