勉強効率を最大限にする5つのポイント
②1冊の問題集を繰り返し解く
③暗記から逃げない
④無駄な作業はしない
⑤上滑りは絶対にNG
①”わかる”と”できる”は違う。問題演習と暗記に時間の9割を使う。
学校や予備校の講義、ビデオ講座などを中心に勉強されている方が多くいますが、医学部受験合格のためには、“できる”だけではだめで“できる”ようにならなければいけません。
そのためには自分で何度も演習し、演習力を高める必要があります。
確かに理解は大切です。数理を中心に、理解は暗記を助けますし、理解していないと解けない問題もあります。
しかし、理解して成績が伸びるのではなく、暗記事項を覚える、理解した問題を何度も繰り返すことではじめて自力でできるようになり、成績が伸びます。
問題演習と暗記に時間の9割を使いましょう。
自分で演習する時間を最大限確保して勉強してください。
②1冊の問題集を繰り返し解く
問題集は一度解いただけで次に進んでしまう方が多くいますが、1回解いただけではほとんど定着しません。
記憶は繰り返すことで定着します。自力で解けなかった問題は、3回以上繰り返し解くことによって解けるようになってきます。
覚えにくい問題や苦手な分野は5回、6回・・と繰り返し解くことも必要になります。
成績が伸びない、苦手な教科がある、という人の大半が1回、2回しか問題集をやっていません。
他の問題集に手を出す前に、最低3回は繰り返してください。
③暗記から逃げない
何より大切なことは、暗記から逃げないことです。
医学部受験ではどうしても暗記しないといけない項目がたくさんあり、教科によっては暗記だけで乗り切れてしまう可能性もあるほど暗記は大切です。
しかし、成績がよくない医学部受験生のほとんどが暗記が嫌い・苦手で、暗記を避けようとしています。
そもそも、暗記が定着するのはインプットではなくアウトプットのときです。
答えを書き写したり、参考書を読み流したりしても記憶は定着しません。
アウトップをせず、英単語や化学の反応式を眺めるだけの勉強をしていていてはいつまでも暗記することはできません。。
暗記から逃げず、暗記に勉強時間の多くを割くことで、暗記力もついてきますし、必ず成績もあがってきます。
医学部受験では暗記は避けることができません。成績に伸び悩んだときは、とにかく基本事項の暗記をしなおすことに集中してみてください。
④無駄な作業はしない
学習効率を上げるには、とにかく無駄な作業はなくしてください。
机に座って作業をしていると”勉強している感”は生まれますが学習効果はほとんどありません。
よくある作業としては、
・ノートまとめ
・単語帳づくり
・授業をだらだら聞く
・わからない問題に長時間悩む
・暗記する気もないのに参考書や単語帳を眺める
こういったことはすべて“作業“であり、これらに時間を割いても成績は伸びません。
一度理解ができたら、すべての時間を問題演習と暗記に使ってください。
勉強の効率をあげたいという相談はよくきますが、何よりも無駄なことをしないのが勉強効率を最大化する唯一の方法です。
⑤基礎を重視し、上滑りは絶対にしない
医学部受験を失敗する人の典型例が、基礎力がついていないのに焦って、難しい問題集や予備校の講義に時間を使ってしまうことです。
講義を聞いたり問題集の解説を読んでもさっぱりわからないという場合は間違いなく上滑りです。
上滑りをしていると、どれだけ時間をかけて勉強をしても全く成績が伸びなくなります。
そもそも、医学部受験では基礎の徹底が最も重要であり、無理して応用問題集を演習するメリットは全くありません。
(詳しくは下記リンクに記載しています)
くれぐれも上滑りだけはしないようにしてください。
結果を出すためには「量も質も」上げる
「量より質」ではなく、「量と質」を両方高める工夫をしましょう。
いくら勉強時間を増やしても、「質」が低ければあまり意味がないことはすぐにわかると思います。
「量より質!」と考えて勉強時間を増やさないのは自由ですが、受験生の中には、量も質も高いレベルで維持している人が少なくありません。
特に、難関である医学部入試ならなおさらです。
自分よりも高い質で、自分よりも長時間勉強している受験生がゴロゴロいるのが医学部受験です。
自身で限界を決めるのではなく、より上を目指して努力することが大切と言えます。
勉強時間を最大限確保する方法
①やめることを決める
時間を確保するために最も効果的な方法は、今時間をとっている活動の中で、やめることを決めることです。
テレビ、LINE、電話、ネットサーフィンなど普段している悪習慣の中でやめることを決めましょう。
毎日無意識にしているたった5分のことでも、年間に直すと実に30時間(5分×365日=1825分)に達します。1年のうちまるまる1日以上をたった5分の悪習慣のために無駄にしてしまっているのです。
起床後や入眠前のだらだらしている時間をなくすだけでも相当な時間が捻出できます。
効率を求める前に無駄なことをやめましょう。
私の友人の医師で現役で東大理三に合格した人がいますが、高校時代部活のキャプテンも高3まで務めていたので、どうやって勉強していたのかを尋ねると、「少なくとも高校3年間は部活と勉強以外は何もしなかった」と答えてくれました。
集中することのとてもよい例だと思います。
②必要ないことにNoという
なんでもかんでもYesというのはおすすめしません。本当にやらなければいけないことに集中できなくなってしまいます。
一番時間をとられるのは残念ながら友人との交流です。受験で失敗する人の90%は友人と交流し足を引っ張り合うことが原因です。勉強に集中できない環境であることは最大のデメリットです。
受験生であれば、友人にもNo!とあらかじめ伝えておくことが大切です。それで離れていく友人は本当の友人ではありません。
多くの受験生をみてきましたが、できる受験生は決して無駄な交流をしていません。一人で黙々と勉強している受験生は必ずよい結果を残しています。
特に八方美人にいろんな友人から頼まれごとをしたり交流をしている人は要注意です。ただ断られないから頼まれているだけかもしれません。
友人との交流はモチベーションの維持よりも、足を引っ張り合う結果につながるデメリットが大きいことをを忘れないでください。
③週90時間以上の勉強を当たり前にする
浪人生で1日10時間勉強して自慢している人がいますが、ほっときましょう。基準が低い人です。
スマホやテレビといった無駄な時間を削れば、睡眠時間は削ることなく1日13時間勉強することができます。
勘違いしてはいけないのは、ただぼーっとしていることが勉強ではありません。授業をぼーっと8時間聞いた。ただ朝から晩まで机の前に10時間いた。これらは何一つ生産していません。
生産性を最大限高めた状態で長時間集中できるトレーニングを積んでおきましょう。
最大限集中力を高める方法
集中とは、やらないことを決めること
上記でも繰り返し説明してきたことです。
集中力を鍛えるというと、根性論的にがんばることだと思っている受験生がいますが、それだけではうまくいきません。
集中とは、やらないことを決め、大切なことに絞ることです。
まずは受験勉強中、やらないことを決めるようにしましょう。
・テレビをみない、漫画を読まない
・ゲームはしない
・重要な連絡以外でスマホを触らない
などです。
集中力がない、は2パターンある
集中力がないと相談に来られる受験生は例年多くいますが、それには2パターンあります。
集中力が短時間できれてしまう
勉強を開始しても、30分ほどで集中が切れてしまうパターンです。
周りに気が散るものがあることが原因である場合が多いです。スマホやパソコン、漫画など、気になるものは勉強環境のまわりから徹底的に排除するようにしましょう。
また、スポーツの筋トレと同じで、集中力も鍛えていくことができます。まずは1時間集中できるようにし、1時間集中できたら次は2時間集中する、というようにだんだんと連続して勉強する時間を増やしていってください。
一度勉強から離れると次に勉強を再開するのに時間がかかる
集中力がないもう一つのパターンは、一度休憩を挟んでしまうと次に勉強を再開するまでに時間がかかってしまうというパターンです。
多くの生徒に試していただき、最も効果があった方法は、5分間でもいいからとにかく机に座ることです。
勉強しよう、となるとエネルギーがいるのでなかなか再開できないことがあるのですが、とりあえず机に5分座る、と思えば比較的簡単にできます。
そして、とりあえず問題集を開き5分間手を動かしてみます。
すると、人間は一度はじめたものは案外長く続くもので、一度波に乗ればまとまった時間勉強時間を確保できることが多いです。
あらかじめ決めた時間を休憩したら、短時間でいいのでとりあえず机に座って問題集を開くようにするのが効果的です。
集中するために必要なのは根性ではなく工夫と戦略
なんでも根性論で乗り切ろうとする人がいますが、それは得策ではなく長続きしません。
「今日から1週間は集中する!」などと意気込んでも、三日坊主で終わってしまう可能性が高いです。
必ず戦略をたてて工夫するようにしましょう。
家で勉強していて、周りにテレビや漫画があり、頻繁にスマホに友人からメール(LINE)がきていいる環境では、どれほど集中力がある人でも集中することは難しいでしょう。
環境を整え、集中する戦略を立てて工夫をすることも医学部受験においてとても大切です。
まとめ
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