医学部受験時に希望の診療科を決めるべきか

専門分野は医学部卒業後に決める

医学部を受験する際、「希望の専門分野を決めておいた方がいいですか」という質問を受けることがあります。

結論として、その必要はありません。

専門分野を決めるタイミングは、医学部を卒業してからさらに2年後の初期臨床研修が修了するタイミングです。

医師と一言で言っても、診療科は数多くあります。
そのため医学部在学中に各診療科すべてを勉強する仕組みになっていますし、医学部卒業後の初期研修研修においても多くの科を実際に研修します。

その後、後期臨床研修医になるタイミングで科を決定するのが通常の流れになります。

医学部入学から専門分野を決定するまでの流れ

医学部は全員が同じ内容を勉強する

他の学部では「文学部英文科」のように学部内で更に学科ごとに分かれることもありますが、医学部の場合はそういったカテゴライズはありません。

医学生は全員が同じ内容のカリキュラムに沿った勉強をします。
そして6年間ですべての科について勉強をします。

また医学部を卒業するためには卒業試験があり、さらに医師国家試験に合格して医師免許を取得します。
両方とも医学部で学んだ内容すべてが試験対象となります。

2年間の初期臨床研修

医師国家試験に合格し医師免許を取得すれば、医療行為を行うことができます。
ただ、臨床行為を行ったり開業をしたりするには、そのあとの初期臨床研修を2年間受けなければなりません。(初期研修研修中も臨床は行なえますが、指導医の元という条件があります。)

臨床行為というのは実際に病床にいる患者さんに対して治療や診断を行うことです。
ですので、この初期臨床研修を修了していないと、医師として病院で働いたり開業することはできません。

初期臨床研修は一般的な診療に対応できるような能力を身につけることが目的です。
そのため一部の科目は選択などもありますが、基本的には全ての科を回りながら総合的に研修を行います。
初期臨床研修を修了すると保険医としての登録をすることができ、臨床行為や開業が出来るようになります。

将来外科医になる人も精神科医になる人も眼科医になる人も、ここまでは同じ道をたどります。

後期臨床研修や専門医の取得

専門分野を決めるのは、そのあとの後期臨床研修の前です。
後期臨床研修では自分の希望する分野を決め、その診療科の専門医のもとで3~4年ほど指導を受けます。

後期臨床研修は主に専門医を取得するために必要となります。後期臨床研修と専門医の取得は完全にイコールではなく、また科によっても専門医取得のための条件が異なるので一概にはいえないのですが、一般的には各科の専門医を取得するために3-4年間の研修が必要だと考えてください。

最近は医師として働いた後に専門の科を変える医師もいますが、一度診療科を決めてしまうと方向転換することはなかなか難しいことです。
基本的にはこの後期臨床研修の際に選んだ診療科をずっと進んでいく医師が多いため、初期臨床研修を受けながら悩んだ末に決める人が多いです。

実際に現場を見ることで希望分野が決まっていく人が多い

入学から自分の専門分野を決めるまで、医学部で6年、初期臨床研修で2年、計8年必要ということになります。
医学部に現役入学し、その後留年もしなかったとしたら、26歳になっている計算です。

最近は様々な病気が発見される中で、部位だけで診療科を分けるのではなく、感染症やがんなど病名や原因で科目や施設を細かく分け、より専門的で先進的な治療を行う病院もできています。
例えばがん総合センターなら腫瘍内科、血液内科、放射線科、緩和医療、ペインクリニック…など、原因や治療法によってのスペシャリスト集団を設けているような病院もあります。

医学部を受験するときに希望の科があっても、医学部の在学中や初期臨床研修中に変わることも非常によくあります。

医学部受験の面接で希望の科を聞かれたときの対応

医学部受験の面接で希望の科を聞かれることも稀にあります。

しかし、面接官も当然上記のことはわかっているので、これはあくまでも話の流れで尋ねているに過ぎません。

まだ決まっていないと正直に答えても全く問題はありませんし、決まっていないものの興味がある科があればそれを答えても問題ありません。

受験生の段階で将来の科を決めておく必要はありませんので安心しましょう。

 

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