広尾学園高校ってどんな高校?
広尾学園高等学校は港区にある共学の中高一貫校です。本科コース、医進・サイエンスコース(医サイ)、インターナショナルコースの3つのコースがあります。
広尾の特色の一つは生徒一人一人にパソコンが配布されることです。授業中に生じた疑問点の解消や、授業のためのスライド作成などに使用します。中1では活用するのが難しいかもしれませんが、学年が上がるにつれて使いこなせるようになると思います。
校風・生徒の雰囲気について
校則は一応あるものの厳しいものではなく、生徒の自主性が尊重されています。身だしなみについても時々注意されますが、明らかに髪の色が違ったりしない限り厳しく注意されることはありませんでした。
また、総じて生徒同士は仲が良いと思います。大部分の生徒は中学からの内部進学組であり高校から入学する人は少数派ですが、内部生・外部生の分け隔てなく仲良くなっている印象です。
立地・設備について
校舎は広尾駅から徒歩約1分のところに位置しており、立地はとても良いです。学校の周りには広尾商店街があり、飲食店やオシャレなカフェもあります。また徒歩10分くらいのところには都立中央図書館があり、試験前や期間中は広尾生がたくさん勉強しています。
設備もとてもきれいですが、敷地がとても狭いです。人工芝のグラウンドや体育館もありますが、どちらも小さいため体育祭や音楽祭は外部の施設で行われていました。
また実験室の設備がとても充実していました。実験室は3つあり、クリーンベンチやインキュベーターなどの本格的な実験装置が揃っています。これらの装置は先生と相談し、研究などで必要な場合は使うことができます。
広尾学園高校での学校の勉強について
授業の進度は特別早いわけではありませんでした。
数学は他の中高一貫校と同様に、中3で数1Aに入り、高3の夏前に高校範囲を終えました。理科についても特別進度が早いわけではなく、化学は高3の夏前くらいに全範囲を終え、物理生物は高3の秋頃に全範囲を終えました。
定期テストについて
定期テストは基本的な問題を解くことが出来れば高得点を狙えた印象です。テスト対策としては、授業プリントの復習や学校で配られた問題集の演習を行なっていました。
宿題・講習について
中学までは一定量の宿題が課されましたが、高校に入ってからはほとんど宿題はなかったと思います。ただ、中1から高2まで週に一回英単語のテストがあり、基準以上の点数を取れなかったら放課後に追試がありました。また中高通して、実験レポートや英語のプレゼンの課題が出されることがありました。
講習はかなり充実しています。高校2年生以上では有名予備校の講師による放課後講習が開かれていました。これは主に難関国公立志望の人向けで、希望者が多い場合は成績が良い人順に履修できるようになっていました。また高校3年生では希望者向けの放課後講座が全科目で開かれていました。
広尾学園高校の課外活動について
部活について
広尾学園はそこまで部活動に熱心な学校ではありません。そもそも大会前などを除き各部活、週3回までしか活動することができませんでした。そのため、部活動と勉強との両立は比較的しやすいと思います。
学校行事などについて
文化祭では中1から高2までの全生徒がプレゼン発表を行います。各学年、与えられた発表テーマに沿ったプレゼンを行い、例えば私が高1のときは英語の学術論文を丸々一本読み、その内容を発表しました。
その他の取り組みとして、医進・サイエンスコースの生徒を対象とした研究活動があります。自分でテーマを決め、指導教官のアドバイスをもとに研究を進めていきます。研究活動は少し大変ですがとてもやりがいがあると思います。この活動は、高2以降は強制ではなくなるため受験に専念してやめる人もいますが、なかには高3の夏前くらいまで続けた上で志望校に合格する生徒もいました。
広尾学園高校の受験について
受験勉強を始める時期について
高2の夏前ごろに本格的な受験勉強を始める人が多いと思います。
部活が忙しい人は、部活を引退する高2の秋から本格的に勉強を始める人が多いです。
志望大学について
学年によって異なりますが、私の学年では文理の比は 1:1 程度でした。
志望大学はコースによって異なります。本科の生徒は早慶上理、MARCHを志望する人が多い印象です。また中には東大を目指している人も一定数いました。インターナショナルコースの生徒は海外大学や国内大学の国際教養学部に進学する人が多いです。
医サイに関しては約1/4が医学部志望で、医学部以外には工学系や理学系学部の志望者が多かったです。医サイでは国公立の推薦入試を受けている人も複数いました。
塾通いについて
大体の人が高2までには塾に通い始めていました。
ただ、中には中学のときから通う人もいれば、最後まで塾に通わない人も一定数いました。
広尾学園高校からの医学部受験について
医学部志望者数・合格者数について
理系のうち 20-30% 程度が医学部志望でした。
医学部志望者のうち現役合格する人は半数程度だと思います。難関国公立医学部に合格する生徒も毎年一定数います。
また推薦入試を利用する生徒も多く、国公立医学部の推薦合格者も毎年多く見られます。
学校のサポートについて
医学部進学に関するサポートはかなり充実していたと思います。面接・小論文対策に加え、医学部に進学した先輩による講演会や、医学部予備校による説明会も開かれていました。
また高3では選択授業として医系数学と医系英語を選択することもできました。
体験談・後輩へのアドバイス
いつから受験勉強を始めたか
高校1年生の6月ごろに 医学部予備校ACE Academy に入り、受験勉強を始めました。
学校や塾でどのように勉強していたか
基本的には家と塾で勉強していました。学校は息抜きの場と捉え、友達や先生と楽しく会話するために学校へ行っていました。
また、学校の授業では過去問を扱うことが多かったですが、家や塾では基本的な問題の理解と解法習得に重点的に取り組みました。
高校時代やってて良かったこと
勉強以外のことに積極的に参加していたことが良かったと思います。高校時代の研究活動や討論会などはとても良い経験となった上、受験の面接でも使うことができました。
中高時代やっておけば良かったこと
早いうちから計画を立てて勉強する習慣をつけておくべきだった思っています。高校3年生になっても与えられた課題にただ漠然と取り組んでしまい、毎日やるべき課題に手がつけられなった日がありました。
一日に取り組む課題を予め決めてから勉強することでより効率よく、バランスの取れた学習ができたと思います。
後輩へのアドバイス
できるだけ早い時期から勉強する習慣を身につけて、徹底的に基礎を習得することがとても大切だと思います。
また学校で過ごしていると「難しい問題をやった方がいい」「過去問をたくさん解いた方がいい」などといった情報が必ず少しは入ってきてしまうと思います。そのような情報に惑わされず、常に優先順位は間違っていないか自分に問い続けることが大切です。
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